「キーパーソンはスナックのママ」~医療福祉相談ガイドブックを読みました その2

こんにちは!長野市三輪で「おひとり様高齢者サポート・相続遺言」を専門とする、行政書士の可児(かに)と申します。

先日お伝えした『医療福祉相談ガイドブック』の記事の続きです。
今回は、特に共感しやすい実例が紹介されていたので、ぜひ皆さんと共有したいと思います。

「キーパーソンはスナックのママ」(P24.P25の要旨です)

東京都内で働いていた秋彦さん(65歳・独身・身寄りなし)の事例です。
建設会社の寮で暮らしていた秋彦さんは前立腺がんを患い、いきつけのスナックのママの紹介でA病院に即日入院しました。
しかし、寝たきり状態となり退職と寮の退去を余儀なくされます。

A病院は身元保証人を求めましたが、唯一連絡可能だったのはスナックのママさんだけでした。買い物を手伝える程度の関係性だったため、MSW(メディカルソーシャルワーカー)が手続きを担当し、生活保護申請などを進めます。

その後、療養病棟で最期を迎えることになり、延命治療の判断場面では倫理委員会にもママさんが呼ばれ、秋彦さんの意志を尊重する決定がなされました。
このように、ママさんの言葉がとても重要な役割を果たしたのです。

今後、このような事例は、本当に沢山出てくるんでしょうね。お酒が大好きな独身男性にとって、スナックやラウンジのママさんは心の母ともいえる存在であり、自分のことを何でも分かってくれる(であろう)存在です。しかし、身元保証や行政手続き、死後事務の専門家では決してないため、いざとなった時に出来ることが限られます。また、ソーシャルワーカーやケアマネージャー、生活保護の行政スタッフも、労働時間の制約もあり、柔軟な対応には限界があります。

このガイドブックのP25にはこう書いてありました

「この事例のような”おひとり様”の課題に対応出来る制度はほとんどないのが現状である。」「(終末期医療など)本人の意志表示が困難な場合は、医療ケアチームや本人の関係者が集まり、本人の人となりや、もともとの希望などを共有していく。それを踏まえて本人にとって最善の利益について協議し、その過程を記録に残しておく必要がある。

ちなみにこのガイドブックでは、我々高齢者等終身サポート事業者について「利用するにはある程度の資力が必要で、監督官庁もなく、その運営実態も不透明な団体が散見される。」と、たいへん社会的信頼性が低い位置づけとなっています。残念でもあるのですが、事実、この業界の先人達が、消費者クレームや横領等を数々起こしてきたことも事実であり、結局、(事業者はお金もかかるし信頼もできないから)既存の当事者のみで四苦八苦せざるを得ない、という状況なんですね。

しかし、だからこそ、(スナックのママさんのような立ち位置の方も大切ですが)身元保証や死後事務の専門家として、真に家族代行の職域が必要になってくるのだろうと思います。その為には、我々事業者が、社会的信頼をしっかり獲得できるよう、もっともっと、努力していかなければならないんですね。

「高い倫理観に基づき、高品質なサービスをより低価格で提供する。」

私自身、さらに奮起したいと思います。

長野市・北信エリアの相続・遺言・おひとり様高齢者の身元保証終身サポート 行政書士 可児猛 事務所~