行政書士によるADR(裁判外紛争解決手続)について

こんにちは。長野市・北信エリアで「身元保証・死後事務・相続遺言サポート」を手がけている「行政書士可児 猛」です。
先週土曜日、行政書士会でADR(裁判外紛争解決手続)の研修会がありました。率直に「面白そうだな」と思い受講したのですが、行政書士でも「調停人」として対応できる業務があるんですね。今日はその概要を簡単にご紹介しましょう。
そもそもADRって??
Alternative Dispute Resolution の頭文字をとったものです。「代替的な紛争の解決」っていう直訳ですね。
そもそも、法律的な揉め事が起こり、当事者ではどうにもならない場合には、弁護士を入れて「交渉」「和解」「調停」「裁判」などを進めていきます。しかし、弁護士や裁判所がからむ争訟は、どうしても「敵対」「喧嘩」「険悪」「費用が高い」というイメージがつきまといます。しかし、かねてから訴訟社会であったアメリカでは、すでに1990年代に「既存の裁判は高いし手間だし時間がかかる」「手軽で迅速で安い」解決方法を模索しようよという事で、生まれたのがADRという仕組みです。裁判だと数か月から数年かかるところを、数か月で安価にシンプルに解決していこうというものです。その後日本でも、裁判をメインとする弁護士であっても、スムーズな解決の手段の一つとして現在では広く普及するようになりました。
一方で、行政書士が「調停人」となって担当できるADRは、次の通り範囲が限られています。
- 役割(調停人・あっせん人): 所定の研修を受けた行政書士が、中立な立場で紛争当事者間の話し合いを仲裁する。
- 対象となる主な紛争分野
- 生活トラブル: 敷金返還、賃貸借のトラブル、隣人トラブルなど。
- ペット・動物: 噛みつき事故、売買、鳴き声に関するトラブル。
- 外国人関連: 外国人の職場環境や学校教育環境に関する紛争。
- 身近なトラブル: 自転車・自動車の物損事故、民事・契約トラブル。
- 業務範囲の限界(重要)
- 代理出席の不可: 行政書士はADRの場に代理人として出席することはできない。
- 法律相談の制限: 個別具体的な紛争解決の判断(法律相談)は弁護士法に抵触するため、書類作成に必要な範囲内での助言等にとどまる。
- 高額・複雑な訴訟: 訴訟や高度に複雑な紛争は弁護士の専権事項である。
行政書士が関与するADRは、上記のように、日常的で身近なトラブルに限定されます。ペットトラブル、敷金トラブル、身近な外国人トラブル自転車事故など。
また、行政書士は当事者の代理人になることができないので、当事者2名が対面で立ち会うことを前提に、行政書士が公平な第三者としてその場い立ち合い、解決を促すコーディネーター役に徹します。つまり、激しい対立状態で行われるのはなく、調停の場でお互い対面で向き合いながら、行政書士が調停人として立ち合い、行政書士の司会進行のもとで、前向きに解決策を見出していこうという、かなりポジティブなADRを行う形となります。その、行政書士が行うADRのことを
対話促進型調停
というんですね。
また、このタイプの調停では、費用もより安価に対応出来るとの事で、やはり「街の身近な法律家」としての行政書士の特性を発揮することができるわけです。
但し、この「行政書士である調停人」は誰でも出来るわけではありません。各都道府県の行政書士会を通して、長時間の研修を受けて登録を受けた行政書士に限定されます。私(可児)自信は、その研修を受けていませんので対応はできませんが、ご紹介は可能です。もしニーズがありましたら場合は、お気軽に可児までご相談ください。

